曽田です。
エコロジーネタで、またまたLED(Light Emitting Diode)です。
(照明のネタが多すぎだって突っ込まないでくださいネ)
今や太陽光発電とLEDは、電気・設備業界の救世主、頼みの綱です。
新築物件が極端に減って行くなかで、確実に販売数量を伸ばしている
設備といえばこの2つですね。
その電気業界の救世主の1つLEDですが、今日はその構造に触れたいと思います。
そもそもLEDは、電子部品の1つである「ダイオード」の1つの種類です。
「ダイオード」は、回路の中でどんな役割をしているのか?
それは「整流」です。
基本的なダイオードは、PNの2つの半導体(※1)を接合した構造が一般的です。
PからN側へは、電流が流れますが、NからP側へは、電流が流れにくい性質を持っています。
ですので、+から-に振れる交流の電流を、直流電流へ変えることができるのが
ダイオードなのです。
P側=アノード
N側=カソード
※1:半導体とは、電気を良く通す良導体や電気を通さない絶縁体に対して、それらの中間的な性質を示す物質

順方向の電流

逆方向の電流
このダイオードが、なぜ光るのかというと
ダイオードにある一定の電圧を掛けると、
P側の正孔(+の電気をおびた孔)とN側の電子が増え始め、PとNの接合部で結合を始めます。
結合することにより、電子がN側からP側に移動すること同じになり
P側からN側に電流が流れるわけですが、
この正孔と電子の結合時に、熱や光を発生するのです。

出展:NEDO
発光の原理動画は
こちら(出展:NEDO)
この時、かける電圧とダイオードの半導体の材料の違いにより、発する光の波長が異なります。
因みに、現カリフォルニア工科大学の中村教授が、日亜で青色の発光を実現されたのが
1993年で、その2年後に光の3原色が揃い、やっと1996年に今のLED電球のもととなる白色が
開発されています。

出展:NEDO
以上が、LEDが発光する仕組みですが、お分かりいただけましたでしょうか?
因みに、中村教授が、日亜から8億4千万の発明報奨金を貰われた発明は、窒化ガリウム(GaN)を用いた
青色発光でしたが、窒化ガリウムの半導体が高コストであることから、更に研究が進められ
2004年12月東北大学の川崎雅司教授らの研究チームは、価格が安い酸化亜鉛を用いた青色発光ダイオードの
開発に成功したらしいです。
LEDの発光は、物質が持つ電子と正孔の反応から起きることから、発光自体はフィラメントなどと違い
半永久的と言われています。
寿命があるのは、PN半導体以外の、回路や電極などの劣化によるものだと言われています。
今時のLED電球は、耐久時間(新品時の75%以上の光量を維持している時間)は40,000時間と言われていますが
実際に40,000時間をかけて試験したわけではなく、負荷を上げての試験で確認されたもの。
本当に40,000時間もつのかどうかは??
製品の品質バラつきを考えると、実はクエスチョンマーク??です。
行政機関には、はやくLED照明関連の規格を整えて欲しいものです。